ホーム  >  Tips/コラム:派遣スタッフの声  >  『外資系テーマパークでの通訳は、多様な価値観を持つ人々と幅広く仕事ができ、やりがいがあります。』 寺田千歳さん

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派遣スタッフの声

得意の英語を活かしたお仕事で、いきいきと活躍している派遣スタッフのみなさんに、現在のお仕事や今後のキャリアプランについて伺いました。アイ・エス・エスから派遣就業されているスタッフの方の「声」をお届けいたします。

『多彩な価値観の中でやりがいある通訳・翻訳』 C.Tさん 大手レジャー関連企画運用企業でのプロジェクト付き通訳・翻訳者としてISSより派遣就業中。約20年にわたる海外正規留学と海外勤務の経験を持ち、英語・ドイツ語のフリーランス通訳者としても活躍。

ご就業先の大手レジャー関連企画運用企業でのお仕事について、一日の流れと担当する通訳分野についてお聞かせください。

プロジェクトのフェーズにもよりますが、朝9時までに出勤後、当日の予定をチェック。 メールや議事録の翻訳対応をしながら、依頼されている会議へ出席し、通訳するというのが典型的な一日の流れです。プロジェクト内の通訳業務の分担により、担当分野を限定することもありますが、私はネットワークと先端テクノロジーを主に担当し、同時にその他の分野もニーズに応じてカバーしています。その他の分野には、機械設計や制御系の設計、また、アトラクション開発に欠かせない建築、クリエイティブ・デザイン系、パーク運営や事業部関連のビジネスサイドのテーマがあり、それらでは私のさまざまな産業界での経験を生かしています。

ご就業先での通訳業務の醍醐味は?

プロジェクトベースで人材の増員や入れ替えがあり、プロジェクトを構成するチームの数も増減するため、通訳する相手が頻繁に変わり、異なる専門知識、経験や価値観を持つ人々と幅広く仕事ができます。私は欧州での勤務経験が長く、これまでもこのような多様な価値環境の中で仕事をしてきたため、違和感もなくやりがいがあり充実しています。

通翻訳者を目指すきっかけを教えてください。

米国大学に正規留学中にダブル留学でドイツの大学へ交換留学し、ソ連崩壊後の東欧を見ようと旅行中、日本とハンガリーの大学生のために偶然ボランティアで1週間日独英通訳することになりました。3か国語間で通訳する難しさもさながら、語学で国際交流に貢献することに大きな喜びを感じ、職業として極めたいと思いました。外国語習得と通訳が全く別物であり、また、経験を積めば積むほど、母国語も含めた言語に対する意識や多様な価値観への理解が深まり、それがまたより良い質の通訳サービスへつながる、というこの職業の終わりなき挑戦に魅力を感じました。

通訳の対応力を支えている基礎知識(教養・社会常識・ビジネス常識)はどのように獲得してこられましたか?

基礎知識は、合計20年にわたる海外正規留学と海外勤務の中で自然と身につけました。フリーランス通訳では、一つ一つの案件に誠実に対応してきました。社内通訳の場合でも、毎回それぞれの業界を積極的に地道に学び対応してきました。

通訳のスキルアップのために実施している事、心がけている事を教えてください。

今の仕事に直接関係があるないに関わらず、常に世界の動向や事情にアンテナを張り、また、機会があればさまざまな分野の専門知識のある方と対話して学ぶようにしています。日々できる限り日独2言語でニュースを見たり聞いたりしています。特にEU、経済、サイエンス(テクノロジー、環境問題、ヘルスケア)、歴史のテーマに興味があり、よく聞いています。興味がある内容を聞くことにより、継続しやすいと思っています。

これまでどのような通訳のお仕事をなさっていましたか?社内通訳者とフリーランスの共通点と異なる点、社内通訳者のメリットを教えてください。

これまでは欧州で長い間フリーランス通訳をやっていました。社内通訳に比べて様々な分野に関わることができ、組織のトップや幹部の方とお仕事をする機会も頻繁にあり、緊張やプレッシャーとうまく付き合いながら通訳するよい経験になりました。国外や遠方への出張も多いですし、準備も現地までの移動もすべて自分で考えて計画し、代わりもいませんので、体調やスケジュール管理などを周到に行う必要があります。
社内通訳では必然的に特定の産業関連のテーマだけに継続的に携わることになるため、一定期間を過ぎると物足りなくなる場合もあるため、常に新たな挑戦を探して自分なりにいろいろと工夫する必要があると思います。ただ、出張もほとんどなく、経済的により安定した環境で勤務できるため、子育てや家庭との両立には適していると思います。

3年から5年先の中長期的なキャリアビジョンを教えてください。

子育て期間中は社内通訳を継続したいと思います。その先のことは、神のみぞ知る、でしょうか。
キャリアビジョンかどうか分かりませんが、欧州におけるちょっとユニークな通訳経験を踏まえて、いろいろなアイデアを膨らませています。

通訳者として長くキャリアを続けることができた要因、また、原動力は何ですか?

何度か通訳者としての活動を休んで大学院で勉強したり、語学とは直接関わりのない仕事へご縁で転職することもありましたが、しばらくするとまた通訳の仕事に戻りましたので、一番向いているのだと思います。しばらく別の職種を経験したこともその後の通訳の仕事に生きています。一生懸命仕事をした後に、「ありがとう、とても分かりやすかったです」などと言ってもらえるととても嬉しく、続けていて良かったと思います。
通訳は天職だと思っています。英語以外にドイツ語もありますので、日本にいながら、英語・ドイツ語を忘れないように、ブラッシュアップしながらずっと通訳の仕事に携わっていきたいと思います。

これから大手レジャー関連企画運用企業での通訳を始める方へのアドバイスをお願いします。

外資特有の、各業界経験と専門職を持つ人々の集まりのため、手取り足取り教えてくれることはなく、自分の任務を全うするのに何が必要かを常に自分で能動的に考えて柔軟に動くという、極めて高い自主性が求められると思います。絶えず変化する環境の中で、自分で考え、動き、必要なサポートを求めて任務を遂行することに慣れている方が良いでしょう。また、従来のやり方や価値観に捉われないオープンで柔軟な考え方や行動が求められていると思います。

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