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気になる外資系企業の動向、通訳・翻訳業界の最新情報、これからの派遣のお仕事など、各業界のトレンドや旬の話題をお伝えします。

峰尾香里先生のコラム 『Winding roadの果てに - ある通訳者のひとりごと』 フリーランス会議通訳者。アイ・エス・エス・インスティテュート東京校英語通訳科講師。
University of Massachusetts Lowell MBA
旅行会社、厚労省の外郭団体での勤務を経て、英語通訳者として稼動開始。金融、IT、製薬の3分野で社内通翻訳者として勤務後、現在は経営戦略、国際会計基準、財務関連を中心に様々な分野で通訳者として活躍中。

第22回:「エージェント登録のタイミング」

今年も残り3か月。いよいよラストスパートに入りました。前回の続編として「エージェントへの登録のタイミングと準備」について、今回は私自身の経験も織り交ぜながらお話ししたいと思います。コラムを書き始めた当初から、いつかは取り上げたいと思っていたテーマです。が、誤解を避けるためにあえて言わせていただくならば、万人に共通のベストタイミングは存在しません。もしヒントになることがあればうれしく思いますが、登録にあたっては、常に最新の情報を収集・分析した上でご自分なりの戦略にカスタマイズしていただければと思います。

【職務経歴書の作成】
職務経歴書は和文と英文の両方を求められることが多いのですが、当サイト『すぐに役立つTips集』にあるような書き方例は参考になると思います。経歴書を作成する際は、英文については外資で採用担当経験のあるネイティブによるチェックを、和文については企業の人事部にいる友人にチェックをお願いしました。採用側から見た魅力的な経歴は何か、など2人から具体的なアドバイスをもらえたのは有益でした。
【面接のシミュレーション】
職務経歴書は作成できたのですが、登録にあたっては英語の面接の準備も必要かもしれないと考えました。早速ネイティブに面接のシミュレーションをお願いして表情、声のトーン、握手の際の力の強さなど細かくチェックを受けて修正しました。その後、エージェントでの登録時に英語面接があり、やはりチェックを受けておいて良かったと思った瞬間です。
【説明会での情報収集】
各エージェントが開催する説明会は情報の宝庫でした。どの分野の需要が多いのか、登録に求められるレベルや経験を知ることができます。また個別相談の機会があれば、全登録者のうち何パーセントの通訳者がコンスタントに仕事の依頼があるのかなど、かなり突っ込んだ質問もできます。得意分野の業界の仕事が少ない、あるいはまだ自分は登録のレベルに達していないことがわかれば、登録のタイミングを少し先送りしたり、自分の得意分野に強い別のエージェントを探してみたりなど次の打つ手が考えられます。

また説明会の参加者同士で情報交換するチャンスにもなります。すでにどこかのエージェントに登録して稼働している通訳者も参加しているかもしれません。

この他にもエージェントの登録をする前に、準備しておくべきことは色々あると思います。
今やネットで簡単に情報を収集できますが、やはり時間、ある程度の投資、足を運んでの情報収集など労力を惜しまないことが肝要です。
スペースの関係上、続きはまた次回書きたいと思います。

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