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すぐに役立つTips集

通訳者としてのスタート

アシスタントや英文事務、秘書、アドミ(庶務的業務)でも海外との連携が多い部署、また職場の外国人と接点が多い業務などでは、コミュニケーション・サポートとして通訳をすることがあります。そのような、現場での通訳経験と実績を重ね、併せて通訳スクールで専門的な訓練を受けることで、通訳者としての力が磨かれていきます。そして、さらに通訳業務の専門性が高くなり、重要な役職の人たちと関わるようになるにつれ、緊張感を伴う、プレッシャーのかかるシーンで通訳対応をすることも多くなってきます。そのため、通訳のスキルとともに、メンタルなタフさを鍛えておくことも大切です。通訳専任のポジションでは、クライアントからの期待度も高く、また要望も厳しくなるので、それなりの業界経験や通訳年数に裏付けられた同時通訳対応力などが必要になります。

派遣での通訳業務

通訳者は国際ビジネスのさまざまな場面で活躍しますが、派遣スタッフが通訳を行う場面は大きく2つに分けることができます。1つは、社内向けの通訳で、所属部門、会社全体、プロジェクトなどでの通訳があります。そこには、海外本社や支社、関連会社との連携における通訳も含まれます。そしてもう1つは、対外的な通訳です。それには、クライアントやビジネスパートナーとの会議やプレゼンテーションをはじめ、株主総会、監査、許認可申請などさまざまなものがあります。社内通訳、対外的通訳について、以下で詳しく説明します。

社内の通訳業務

外国人上司と日本人社員との間の日常的および定期的な報告、連絡、相談などの場面での通訳です。ほかにも、所属チームや部門内での打ち合わせ、各種会議での報告やプレゼン、部門を横断したプロジェクトや研修、役員会などでの通訳があります。会議などの場合、参加するメンバーや人数、目的、所要時間などによって、通訳者に求められるレベルはさまざまです。また会議の内容によって、通訳者が知っておくべき専門知識や語彙も異なってきます。上司の外国人は必ずしも欧米系とは限りません。アジア圏、中南米、欧州出身で、英語が母国語でない方が上司になるケースもあります。

対外的な通訳業務

どの企業にもクライアントがあり、ベンダー(製品供給業者)やパートナー企業、業界団体、許認可機関など、社外の多くの企業・団体との連携と協力のもとにビジネスが展開します。自社の製品やサービスをクライアントにプレゼンしたり、商談、パートナー企業とのプロジェクト、あるいはトラブル対応、各種の記者会見など、対外的ビジネスシーンでは数多くの通訳ニーズがあります。監査や許認可申請などでは、第三者機関や外部のコンサルタントが入り、企業経営を左右する重要な場面で通訳を行うこともあります。

通訳の基本要素

通訳者は、スピーカーの発言を正確に理解して、聞き手に伝える役割を担っています。また通訳の業務では、逐次通訳だけでなく、ウィスパリング通訳の機会も多く、パナガイド(送受信機)を使用したり通訳ブースに入って行う同時通訳などもあります。それぞれの場面や要求に対応できるように、日頃から通訳スキルを磨いておくことが大切です。また、一人で通訳をするケースだけでなく、他の通訳者と連携しながら通訳するケースもあります。通訳者同士のコミュニケーションをはじめ、通訳者として心得ておくべきマナーにもさまざまなものがあり、先輩を通して学んだり、また通訳スクールなどでも身につけることができます。

企業内通訳者の課題

通訳者にとっては、「高い通訳スキルと豊かな業務知識を持っていること」が最も重要な課題です。また、通訳者としてビジネスプロトコールを押さえていることも大切です。さらに、忘れてならないのが体調の管理です。通訳がいるから予定された会議も成り立つのです。ですから、常にベストのパフォーマンスを出せるように、日頃から体調管理には十分に気をつけましょう。通訳のお仕事は即戦力であることが重視されます。スキル面では、これも日頃から専門知識の補充を怠らず、また、自分自身の通訳者としての強みや課題をしっかり把握しておくこと。即戦力として、自らを磨く努力を忘れないようにしてください。

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