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すぐに役立つTips集

フリーランス翻訳者になりたい方が知っておくべき情報を分かりやすくまとめました。これから翻訳を学びたいという方にも、キャリアパスを考えるうえで役立つ内容になっています。

フリーランス翻訳

語学力を活かす仕事に興味のある方にとって、働く場所や住む場所に左右されないフリーランス翻訳は魅力のある働き方です。
実力次第で仕事量を増やせることや、過去の職歴や学歴で判断されず、翻訳の品質が重視される点を魅力に感じる方が多いようです。
ただし、翻訳者として一定の収入を確保するには、いくつかの関門をクリアしなければいけません。

フリーランス翻訳の分野

フリーランス翻訳には、出版翻訳、映像翻訳、そして一般の企業活動で発生する産業翻訳の3分野があります。
産業翻訳がマーケットの大半を占めているため、ここでは、産業翻訳分野におけるフリーランス翻訳者の仕事について説明します。

フリーランス翻訳者として働くには

フリーランスとして仕事を確保するために、まずは翻訳会社への登録がおすすめです。
エージェントによって条件はさまざまですが、ISSのグループ会社である翻訳センターの登録資格は、応募分野での実務経験が3年以上、または応募分野での翻訳経験が3年以上となっています。
また、翻訳支援ツール(Memsource、SDL Trados Studioなど)や機械翻訳(MT)を活用できることをトライアルの受験要件としています。
このように、一定の実践レベルの翻訳力を備えていることがエージェント登録の前提条件です。
そのため、派遣あるいは社員といった雇用形態に関わらず企業内翻訳者として実績を積むか、翻訳スクールの上級クラスのOJTなどで実践経験を積んでからトライアルを受けるのが一般的です。

翻訳者に求められる基本スキル

複数の視点から、翻訳者に求められるスキルを見ていきましょう。
まずは、ソース言語とターゲット言語を正確に理解できることが最低条件です。そのベースとなるのが、その分野の専門知識と実務経験です。
次に、ソース言語からターゲット言語へ置換する翻訳力が必要となります。文の意味を理解して、ターゲット言語で適切に表現できる力です。
さらに、リサーチを通して自身の知識を補うことで、原文の理解度をあげ、訳文の精度を高められます。
ソース言語とターゲット言語のベースにある文化的な背景の理解も重要な要素です。
そして、最近では、翻訳支援ツールを使用しての翻訳が増加しています。翻訳者には、翻訳支援ツールの活用力や、ITリテラシー、PC環境や周辺ツールに対する適応力も求められています。

翻訳の仕事を受ける準備

エージェントから翻訳の依頼が入ってきたタイミングで、期待される品質の訳文を納品できるか判断しなければいけません。自分のキャパシティーを超えて仕事を受けてしまうと、クライアントにも迷惑がかかりますし、エージェントからの評価も下げることになってしまいます。
専門知識が豊富な分野と、それほど得意ではない分野両方での自身の翻訳スピードを把握しておくことも大切です。自分のキャパシティーをしっかり把握しておけば、依頼を受けられるかどうかの判断がしやすいでしょう。
そして、キャパシティーを大きくし、来た依頼はできるだけ受けられるようにするためには、訳文作成の作業を効率化し、翻訳スピードを高めなければいけません。そのためには、PCを含む仕事場環境、翻訳作業プロセスでのリサーチリソースなどの整備も必要です。
また、特にボリュームのある翻訳作業を受ける場合は、時間管理が鍵となります。翻訳者としての対応キャパシティーをエージェントの担当者と共有しておくことも大切で、連携の行き違いを防ぐことができます。
さらに、エージェントからの連絡にはできるだけ早くレスポンスするようにしましょう。
例えば、クライアントからエージェントに急ぎ仕事の依頼が入った際、「レスポンスの早いあの人に依頼しよう」とエージェントに思ってもらえれば依頼も多くなるでしょう。
当然翻訳品質も重要です。クライアントの満足度が高い訳文を納品してくれる翻訳者にはリピートの依頼もくるはずです。

訳文作成での留意点

訳文の作成にあたって、押さえておくべき3つの項目があります。
まずは、原文の意図や目的、さらに筆者の背景などを理解することです。
原文や筆者の背景の理解が訳文の品質に反映されます。
2つ目は、訳文をどのように読み手に伝えたいかという意図の把握です。どのように伝えたいかを把握していると、訳文のスタイル、語彙・表現の選択をスムーズにしてくれます。これら2つの情報は、お仕事を依頼された時、エージェントの担当者からヒアリングをする必要があります。
翻訳は、翻訳者の作品ではなく、期待される訳文をカタチにするサービスです。翻訳という作業を多面的にとらえながら、自身の翻訳の精度をあげていく事で、より高質な製品となります。その積み重ねが、エージェントやクライアントからの信頼を築くことにつながります。
そして訳文の作成で押さえておくべき3つ目の項目は、原文データの扱いについてです。訳文の納品には、セキュリティ面で細心の注意を払う必要があります。このようなビジネスの常識はフリー翻訳者にとっても基本となります。

フリーランス翻訳者になるためのキャリアパス

翻訳実務未経験でスキルも十分でない場合、いきなり翻訳の仕事を受注することは難しいでしょう。まずは翻訳スクールやeラーニング、通信教育で専門の翻訳訓練を受けて、実務に就けるだけのスキルを身に付けることが必要です。
しっかり学んでスキルを身に付けた後、まずは未経験者でもよいという仕事に応募してみましょう。仕事で実務経験を積みながらスクールなどでの勉強を続けることで翻訳の品質や翻訳スピードがあがり、次へのステップに進むことができるはずです。
翻訳者としての実務経験を積むためには、一般企業に就職し、社内翻訳者として働く方法や、派遣会社に登録し翻訳の仕事に携わる方法があります。

派遣で様々な経験を積みフリーランス翻訳者を目指す

人材派遣会社を活用することで、スキルや経験に合わせたお仕事の紹介や、自分の専門分野の仕事を提案してもらえます。
また、長期で社内翻訳を行うことにより、その業界についての情報や専門知識をより深められます。さらに、派遣で2社、3社と経験を積むことで、専門分野の幅を広げることも可能です。
翻訳者としてのどのような形態の働き方が良いかは人それぞれです。
翻訳者を正社員採用している企業は少ないため、長期契約で安定した働き方を望まれる方はフリーランスではなく、人材派遣や契約社員でお仕事をされているケースが多いようです。
フリーランスなら、ご自身のスケジュールに合わせた仕事の受け方が可能です。時間に制約のある方にとっては嬉しい働き方ですが、収入が安定しないところがあり、仕事を獲得できなければ収入がゼロになってしまいます。
ただし、専門性の高い優秀な翻訳者であれば、通訳者と同じように、あるいはそれ以上に高収入を得ることも可能です。

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信頼できる翻訳者への道筋

プロ翻訳者としての熟練度を上げるためには、日々の翻訳の実践と学びの継続が大切です。
時代と共に、依頼される翻訳内容も変化していくからです。今まで対応していた分野にも新しい技術が導入されて知識の更新が必要になったり、新しい分野で翻訳のニーズが生まれたりする事もあります。
また、翻訳需要やマーケットも日々変化していきます。そこには、新しいコンセプトや表現を翻訳者がリードして創造していく場面もあります。
自身の専門分野をさらに掘り下げると同時に、広い視野で社会の変化を感じ取っておくことも、フリーランスとして活躍をつづけていく上で、大切な要素となります。
技術の進歩と共に、機械翻訳や翻訳支援ツールの活用もさらに進んでいきます。古いカタチの翻訳に固執せず、これらのツールの理解を深め、活用することが求められます。
そのうえで、機械にはとって変わる事ができない、付加価値の高い翻訳サービスを提供していきましょう。

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