Tips/コラム
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派遣スタッフの声
得意の英語を活かしたお仕事で、いきいきと活躍している派遣スタッフのみなさんに、現在のお仕事や今後のキャリアプランについて伺いました。アイ・エス・エスから派遣就業されているスタッフの方の「声」をお届けいたします。
『プール制通訳として、多岐にわたる会議で同時通訳』IWさん 中学と高校の一部をアメリカで過ごし、ボストン大学を卒業後、アメリカの出版社、取次会社、日本の外資系出版社で15年超勤務。2006年に通訳学校に通い始めてから、就業先で社内通訳・翻訳業務を担当するようになる。2015年にアイ・エス・エス・インスティテュートで同時通訳科修了。2020年からアイ・エス・エスで派遣就業を開始し、アパレル通販企業を経て、現在は外資系生命保険会社で派遣就業中。
現在のお仕事について教えてください。
大手外資系生命保険会社のプール制通訳として、取締役会、営業会議、資産運用、部門の全体会議、社内セミナー、営業所視察など、多岐にわたる会議で通訳をしています。ほとんどが同時通訳ですが、たまに逐次通訳もあります。勤務形態は、在宅と出社の比率が半々です。
通訳のお仕事を選ばれた理由をお聞かせください。
日本の外資系出版社には営業アシスタントとして入社しましたが、オーストラリア人の社長と日本人社員との意思疎通をサポートするうちに、通訳の仕事に専念したいと思うようになりました。通訳は職人的で言葉を扱う仕事であること、成功すれば感謝される点などが魅力的に思えました。
どんな時に「やりがい」を感じますか。
月並みですが、使用言語が異なるユーザーの方たちの間に入り、意思疎通をサポートすることで、相互理解が進み、信頼関係ができていくのを目の当たりにすると、大いに励みになります。特にオンサイトの仕事では、目の前で反応が見られるので、滞りなく議論が進んでいるのが確認できるとホッとします。
社内の定例会議で、最初は歯が立たなかったような会議でも、知識の蓄積や経験を積んだ結果、前よりも上手く対応できるようになったと思える瞬間もあり、そんな時は続けていて良かったと思います。(とはいえ、その後、やはり難しかった…と挫折感を味わうことも。)
現在のお仕事で、大変なことや工夫されていることはありますか。
保険会社に就業するまで、金融や保険業界とは無縁で知識もありませんでした。就活生向けの業界案内本を読んだり、関連本・記事を読んだりして知識や語彙を増やすよう努めましたが、慣れない言葉は結局使えず、現場で学んで、少しずつ知識を増やし、穴埋めしていっている感じです。一緒に組んだ先輩通訳者の訳出を聞いて、なるほど、そのような表現ができるのか、といつも勉強させていただいています。
また、高校の途中からアメリカで生活したため、英語ネイティブでもない一方で、日本語の運用力、表現力に課題を感じることが多いです。ビジネスシーンに相応しい日本語、話者の肩書きに相応しい日本語の訳出にいつも苦労しています。
過去の失敗エピソードを差し支えない範囲でご紹介ください。
外資系企業では英語が堪能な方が多く、特に逐次通訳でいい加減な訳出をしてしまうと、「そんなことは言っていない」と、待ったが入ります。現場で業務をしている方と比べ、通訳者の知識、理解が劣ってしまうのは仕方がないことではありますが、通訳者を入れて良かったと言っていただけるような働きをしないといけないな、といつも反省しています。
また、オンライン通訳で交代の失敗もあります。画面上のパートナーの合図を見逃してしまい、交代しそびれてしまったり、自分のマイク付きイヤホンが断線していて、交代しても声が届かなかったこともありました。会議前にパートナーと音声の確認をしておく、最後まで集中力を切らさない、など、失敗を元に一つ一つ改善していくほかないのですが、しばらくすると、また新手の失敗をするのだろうな、と思います(笑)
現在のお仕事に生かせているスキルやご経験はありますか。
日本語でも英語でも口下手で、あまり通訳者向きでないと自覚していますが、アメリカの出版取次会社でコールセンターのオペレーターをしていたことがあり、その時の会話の訓練が英語のスピーキングとリスニングで役立っていると思います。
努力されていることを教えてください。
毎朝、仕事開始前に、ポッドキャストの短いニュース番組で日・英のシャドーイングをして口慣らしをしています。ポッドキャストが好きなので、日本語でも英語でも、時事ネタを解説している番組(朝日新聞、The Daily、Today Explained)やNPR系の番組、料理番組などを聴いたり、会社帰りの電車の中でやわらかめのポッドキャストを聴きながら、頭の中で同通を試みたりしています。
アイ・エス・エス・インスティテュートの通学歴を教えてください。また、仕事と学校の両立はいかがでしたか?
最初は別の通訳学校に入ったのですが、放任主義の校風を良いことに勉強を怠ってしまいました。1年半ほどして、友人に勧められたアイ・エス・エス・インスティテュートに入学しました。英語通訳コースの基礎2(現在のプロ通訳養成科1)クラスに数年在籍し、かなり時間をかけて進級し、2015年初頭に同時通訳科を修了しました。出産などで一時休学した時期もありますが、10年近く通訳学校に通っていたことになります。在学中は社内通訳者として働いていましたが、会社の理解もあり、仕事との両立の難しさはありませんでした。第一子を出産してからは仕事、育児、家事と勉強の両立が大変でしたが、一方で、このまま勉強を手放したら元のクラスに戻れない、先に進めない、というプレッシャーがあり、逆に隙間時間を探して、集中して取り組むことができたと思います。アイ・エス・エス・インスティテュートの先生方は、とても面倒見が良く、辛抱強く指導していただき、本当に感謝しております。たまたま理解のある会社、家族に恵まれたからこそ継続できましたが、ライフステージの変化がなければ、自分を追い込むこともせず、通訳者として続けていくこともできなかったと思います。
「人材派遣」という就業形態を選ばれた理由は何ですか。
初めて通訳者として働いた会社では、正社員で人間関係にも恵まれた反面、馴れ合いになってしまうことや、同時通訳の機会がなく分野の広がりがないなど、成長の限界が見えていました。
転職を意識し始めたところで夫がアメリカに転勤になり、5年間専業主婦として過ごしました。2015年に帰国して再就職を検討し始めましたが、当時、父が認知症で介護の手伝いが必要になり、小学生の子供も2人いたので、フルタイムではなく、就業条件を選べる人材派遣を選択しました。
派遣就業の魅力は、(就業条件を選べることのほかに)初めての業種に触れることができること、経験の幅を広げることができること、スケジュール管理がされていることだと思います。また、同時通訳は機会がないと経験を積めません。派遣就業した2社目で、同時通訳の機会を初めて得ることができました。ようやく通訳者としてのスタートラインに立てた気がします。
アイ・エス・エスの対応はいかがですか?
海外転居前に、将来に備えて派遣登録をしていました。5年後に帰国し、再就職を考え始めたタイミングでアイ・エス・エスからお声がけいただき、自分の要件、要望に合った案件を紹介していただきました。就業開始後も、定期的に連絡をいただいており、状況確認や、キャリア展開などの相談に乗っていただいており、感謝しています。
今後の目標を教えてください。
直近の目標としては、早口の話者にも怯まず、常に安心感のあるデリバリーができる、安定した通訳者になりたいです。
AIの到来で通訳・翻訳の仕事も一部機械化されるのでは、と危惧するこの頃ですが、長期的には人だからこその価値を提供できる通訳者になりたいです。
IWさん、大変貴重なお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。





